オヤジギャグは、自分が言いたいことを優先する特徴かあります。

2015年7月8日
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私は50代ですが、人を笑わすことは苦手です。

 

面白いこと、可笑しいことをやって、その場を和ませるのは、若い人やその道の達人にお任せすれば良いと思います。

最近、ある勉強会に講師として招かれたやがて60歳になろうとする男性が、「ギャグを言った」として、話題になっています。と言うよりも、ご発言後、ご本人がギャグだと仰っているだけで、その場に居合わせた勉強会参加者や、その上司、さらにはギャグ?を聞いた多くの人たちは、どういうわけか、誰もギャグだとは受け取っていないようです。

 

ご発言の内容は、米軍普天間基地の辺野古沖移設に反対の世論が強い沖縄県を代表する新聞社2社を、「潰さなあかん」と勉強会に参加した『生徒』の質問に対して答えたものです。

その理由も、きちんと説明されました。なんでも普天間基地の周りに基地があるのを認識して人が集まり、地主となった方々は、大金持ちとなったから、本当は基地の移転を望んでいない、基地従事者の性的暴行事件が基地移転問題の契機となったが、米軍関係者より、県民によるその種事件のほうが多い、中国から、県内の何処か一つでも奪われたら、この新聞誌を購読する県民も、目を覚ますのではないか云々であります。

 

生徒たちは、ギャグでありながら、あまりにおかしくて受けたのか、拍手したそうです。

 

でも、この講師さん、おかしなことも仰っていました。

 

ギャグを言ったのは、この勉強会が、居酒屋での会合みたいなものだからであって、それなのに、こんなギャグに聞き耳立ててマスコミが流すのは卑怯だと言うのです。

 

確かにギャグの目的は、その場を和ませることでしょう。熱心に勉学に励んでお疲れになった生徒から、講演終了のころに出た質問ゆえに、ギャグを披露されたのかもしれませんね。

 

でも、勉強会は、居酒屋談義とは違うと思うのですが。

この生徒さんたち、居酒屋に出向いてギャグを聞きに行く時間なんてないはずなのです。だって、このギャグ先生の勉強会と同じ日に並行して行われる予定だって他のメンバーの勉強会は、まさしく今、この団体が直面する重要問題に直結するテーマだったにも関わらず、上司から、そんな時間はない!として、中止が決められたのですから。

 

ギャグ先生は、新聞社をネタにするのはお好きなようです。このギャグが世間から注目されたところ、卑怯な振る舞いをしたとされる新聞社3社を挙げて、「本当に潰れて欲しい」とツイートしたそうですから。

 

でも、こちらは、ギャグとは言われません。とある団体の勉強会ではないから、ギャグを発したことで、その場に居た生徒が、上司から、お叱りを受ける心配がないからでしょうか。 ひところ『オヤジギャグ』と言う言葉が流行りました。

 

これは単純でわかりやすく、安直であるがゆえに笑えないために、聞き手に苦痛を与える類いのギャグ?を意味しました。

 

このギャグ先生、関西方面の方のようですが、かつて例えば、『そんな洒落、言いなシャレ』『痔になったん。そらひさんや大黒堂』なんてありましたね。

 

でも、オヤジギャグは、相手を楽しませることよりも、自分が言いたいことを優先するところにその本質があったのではないでしょうか。

 

なるほどこのギャグ先生、見事に言いたいことを言いましたね。

だからこそ、沖縄県の新聞社2社についてはギャグ、卑怯な振る舞いをした大手新聞社3社は本当にキライ!やはりどちらも本音だったのでした。

 

それにしても、ギャグの場に、すなわち居酒屋談義に居合わせた生徒さんが、上司から処分されたのは、お笑いで済まされないのでは?あのギャグ先生からは、こんな声が聞かれそうです。「それもギャグや」。

 

確かに、この団体が、今進めようとしている事柄は、悪い冗談にしても決して笑えませんから。