日本列島周辺には、6月末に発生した3つの台風が近づき、その影響で、7月に入って全国的に雨の日が多く、東京などでは、梅雨冷えなんて言われております。この時期に、台風3個が列島に影響するのは13年ぶりだそうです。 この関係で、7月7日の七夕は、夜空に天の川どころか、星を眺められる地域は、ほとんどなかったのではないでしょうか? 七夕とは、江戸時代には5節句に数えられた笹の節句、星祭りとも称されますが、天の川を挟んで織姫彦星の伝説が有名ですね。 でも、梅雨空で天の川なんて……と恨めしく思う向きもあろうかと思いますが、もともと七夕は、旧暦の7月7日に行われていて、これが新暦になって、折から梅雨に当たってしまったのでした。 ですから、仙台市なとでは、8月に七夕祭りが行われるわけです。 織姫彦星の物語は中国(だったと思います)の故事で、これが遣唐使?を通じて日本に伝えられたのだと聞いております、その昔、天の川の西側に織姫と言うお姫様が住んでいて、美しい機を織るこの姫君を、父天帝はたいそう慈しみ、結婚相手には、天の川の東側に住む働き者の牛使い彦星を選んだところ、このふたりは仲睦まじく、いつも一緒に居て、働かなくなってしまいました。 怒った天帝は、天の川を隔ててふたりを離れ離れにしたのですが、あまりに可哀想に思え、七夕の夜に限ってふたりを合わせることにしたと言う物語であります。天の川に輝く琴座のベガが織姫すなわち織女星、鷲座のアルタイルが彦星すなわち牽牛星で、夏の星座を探す目印ともなっているのです。 なんか福本悟に似合わないお話であります。 私が言いたいのは、七夕の夜のように、1年に1回しかないもの、これは世の中には結構あるのではと言うことです。1年に1回どころか、おそらく一生に一度の結婚式は特別でしょうが、弁護士に何か依頼するのも、一生に一度あるかないかが現実だと思います。 そんなふうに考えれば、私どもは、皆様の人生に、とてつもなく大きなエピソードをもたらしていることになります。 私自身の仕事でも、『1年に1回』はあります。例えば、株式会社の定時株主総会総会がそれです。 また、かつては、子どもと離れた親が、1年に1回我が子と面接することもありました。 何気無しに過ごしてきましたが、当事者にとりましては、とてつもなく大きく、また緊張する場であります。自分の誕生日が1年に1回は当たり前、なんか緊張感なく歳をとっていくようです。 そんなときは、織姫彦星のロマンチックな伝説に思いを致すことなど、良いのかもしれません。 子ども心に帰り、また、短冊に願いを立てた?青春時代を思うのもまた一興しょうか?今年は、夜空に星を眺めることはできませんでした。 来年は、どうでしょう。 今、国会でなされようとしている事柄を考えると、どんやりした梅雨空が続いてしまいそうです。天から光がさす日が訪れるでしょうか。