東京の遅い梅雨明けに、この夏からの『新しい判断』と『新しい都政』を思うひとりごとです。

2016年7月28日
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先月27日、気象庁は、関東甲信越地方の梅雨明けを宣言しました。

 

平年は、7月21日とされていて、昨年は、7月10日に梅雨明けしましたから、今年は、かなり遅れた梅雨明けであります。気象庁によれば、関東甲信越地方の梅雨期間は53日で、2003年以来の長い梅雨だったとされています。 この梅雨期間でも、首都圏では水不足が言われておりました。この期間の東京での降水量は256ミリで、だいたい300ミリが普通と言われる梅雨期間の降水量に照らしても、今年は雨が降らなかったのに、梅雨が長かった不釣り合いの気候でした。梅雨が明けても東京には、にわか雨があるいっぽうで、首都圏の水瓶は、厳しい状態が続いているようです。8月以降はさらに取水制限がされる見込みです。 東京の水瓶は、利根川水系の群馬県のダム湖です。

 

このダムの渇水は、かなり前から予想されていたと言います。今年の冬は、例年より降雪が少ないとは聞いておりましたが、ダム湖に注ぎ込む雪解け水が、首都圏の水瓶となっていたとは気づきませんでした。そう言えば群馬県や栃木県のスキー場が、雪不足で閉鎖されたとのニュースが、この冬報道されておりました。 それはそれとして、やはりダムのある場所は、梅雨期間にも、降水量は少なかったようです。 ダムの建設は、しばしば公共事業の絡みで議論されます。村がダムに沈んでさらに過疎が進んだとはよく言われることです。

 

 

でも、ダムができて観光資源となり、また、建設期間中には多くの人が出入りしますから、宿泊施設や飲食業等、さらには人手不足で地元の雇用にも資するとも言われます。いっぽうで公共事業は、かつて土建屋が儲かるなんて揶揄されていたように、利権や族議員の問題に発展する恐れもあり、無駄な公共事業なんて言われて小泉改革のときに、かなり批判されていたと思います。でも、アベノミクスを地方に!なんて声高々に、参議院議員選挙後、国民の信任を得たとして、さらに財政出動して、公共事業に充てることが計画さています。

 

新しいものをどんどん作るのではなく、今あるものが役に立っているか、よく考えて欲しいと思います。東京オリンピック前に、老朽化した首都高速道路の補修をするような話題はありましたが、これまた何にお金を使うかで、さてどうなるかです。数年前、中央高速道笹子トンネルの天井板崩落事故があったとき、全国の高速道路の点検をするようなことを言っていましたが、古い物を補修するよりも、新しい道路が次々に完成する気配です。反対運動が起きましたが、高尾山の下を通って、相模原海老名方面に向かう道路を造っても、その手前、上りの小仏トンネルの渋滞に、拍車をかけた感があります。

 

羽田空港から新宿方面に、首都高速道路中央環状線ができたことは、私にとってとても良いことでした。これまで浜崎橋ジャンクション他、都心の難所を通らなければならなかったところ、山手トンネルで短縮化でき、多摩地区の自宅とのリムジンバスも、便利となりました。でも、こんな新しい道路造るよりも、安全性を高める必要があったのではと考えてしまいます。

 

都内に道路ができても、都民の水が不足したら生きていけません。だからと言って、本当に新しいダムは必要なのか、今後の需要供給も、予想しながら計画してもらいたいです。

 

どこかの経済政策を言うわけではありませんが、ただ単に市場「金だけつぎ込んでも、大企業は金を外に出すことはなく、消費税分は、赤字国債に転化されている現状では、次世代への付け回しに過ぎません。オリンピックも良いですが、まず現実の生活が安心できるように、本当に、この鬱陶しい、悶々とした国政、そして都政を吹き飛ばすような晴れ晴れとした人と政策が現れることを期待したいです。

 

今年の夏も、暑くなりそうです。皆さんお元気で。