舛添要一東京都知事の辞任が避けられなくなった日の報道に寄せて。

2016年6月16日
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2014年の東京都知事選挙期間中のあるシーンが、動画となって、ネット上で閲覧できます。

「東京都知事はやっぱりマスゾエ。マスゾエさんしかいないじゃありませんか。東京都の社会福祉政策を任せられるのは、舛添要一さんであります!」と叫び、ある政党の代表と並んで、舛添要一氏の手を高く掲げて、舛添要一氏を東京都知事として推挙している姿です。この選挙、私の記憶が正しければ、元内閣総理大臣細川護煕氏、元日本弁護士連合会会長宇都宮健児氏、元統合幕僚長田母神俊雄氏らが立候補していて、自民党は、党公認候補を立てられず、選挙期間中に、都民の動向?と、自民党東京都支部の推挙により、舛添要一氏の支持を決めたように認識しています。

おそらくこの『ひとりごと』がアップされるころには、舛添要一氏、東京都知事を辞任しているか、東京都議会から不信任とされているわけですが、これだけ見苦しい様を晒しているのですから、辞任・失職の会見には、『恥の上塗り』したらどうでしょうか。


こんな具合に。ちなみに、自民党、うまくやりましたね。土壇場で、自民党の不信任案を審議することになりました。これは国会のように、どの法案を採決するかで時間切れ、『廃案』になったら都民から批判を受けると言って、あたかも自民党が進んでケジメをつけたかに見せることができました。

もし、自発的に知事が辞表を提出したら、議長の説得が奏功したとなるのでしょう。さて、舛添要一氏の辞任の弁、こんなふうに仰ってはいかが?

振り返りますと、私舛添要一は、自民党が野党時代に離党し、その後参議院議員を辞めましたが、東京都知事に立候補するにあたり、安倍晋三総裁自ら宣伝カーに駆け上ってくださって、自民党は、私を支持してくださいました。しかるに私は、東京都知事に就任した直後、自民党の憲法改正草案は、立憲主義が理解されていない、私は自民党の改正案に反対だと言ってしまいました。日韓の関係がうまく行っていないのに、私は、安倍晋三日本国内閣総理大臣に先んじて韓国を訪問し、朴槿恵大統領と会い、「朴大統領は、歴史認識をしっりすることが親善の第一歩だ」と仰っていたので、安倍首相にお伝えすると言い、安倍首相からは、「ご苦労」とねぎらいの言葉を頂戴しました。新国立競技場建設問題では、私は、高額の費用に反対しておりましたが、安倍首相の一声で白紙撤回されたとき、例の安保法案が国会にかかっていたときでもあって、首相は、内閣支持率の低下を優先したと述べてしまいました。


さらに、『福祉はマスゾエ』で知事にしていただいたのに、例の『保育園落ちた  日本死ね!』の騒ぎでお困りのとき、『保育園新設開設を』と打診されながら、私は、新宿区内の土地を、保育園建設ではなく、朝鮮学校へ無償貸与を進めたこと、加えて石原慎太郎知事時代より、政府が進めていたカジノ構想を、「東京にカジノは要らない!」と言ったばかりに、国会では、法案審議が先送りされたとお聞ききしました。それと、東京オリンピックパラリンピックの費用負担に関しては、この『騒ぎ』の最中、つい先日行われた組織委員会の会合でも、東京都知事の私は、政府側のご要望に沿う回答をいたしませんでした。多大なご支持ご支援を受けながら、都民のためマスゾエしかいない!とまで、仰っていただいたのに、政府与党に背き、安倍晋三総理総裁の顔に泥を塗るようなことをいたしまして、本当に申し訳ごさまいませんでした。ただ、ひとつだけ申し上げたいことがございます。



私は、ウソはついておりません。ただ、不適切なまた、セコイことをやりまして、都知事の職にいることができないのであります。

今、参議院議員選挙前で、野党統一候補が、チラホラ出来ているようです。これまで死票を積み重ねていた共産党が候補者を立てず、1人区では、野党共闘ができる気配です。


安倍晋三内閣総理、全国彼方此方に出向いてこんなことを言っています。『気をつけよう  甘い言葉と民進党』民進党の後ろには、共産党が付いているからと言われました。共産党も迷惑ですね。直接論戦を挑まれて批判されているのではないのに、喧嘩のマスゾエではなく、巻き添えですね。

民進党が、どんな甘い言葉を吐いたのか知りません。でも、私からすると、『マスゾエしかいない!』『社会福祉政策を任せられるのは舛添要一さんです』は、もし、ウソを吐いたのでないのならば、甘い言葉だと思います。


私なんからすると、自民党が、福祉を言っただけでも驚きなのですが、そうであればこそ、安倍首相の舛添都政に対する期待は大きく、また、そのお墨付きを都民に示したことにはならないのでしょうか。

もうすく参議院議員選挙です。舛添要一氏の辞任が避けられなくなった日のある新聞の朝刊に、『ほんの少し』掲載されていました。公明党山口那津男代表は、「参議院選は、憲法改正は争点とならない。公明党は、マニュフェストに憲法改正に関しては一切書かない」のだそうです。



なんで舛添要一騒動のドサクサに言うんでしょうね。どーせ言うなら、舛添要一氏を応援したときのように、選挙戦で、ともに安倍晋三内閣総理大臣と宣伝カーに乗って、「公明党は、憲法改正を争点にいたしません!」と安倍晋三氏の手を上げて訴えたらいかがでしょう。それから、「たとえ後になって、『新しい判断』を誰が言おうとも、この場で安倍首相とお約束したことは絶対に守ります」と、言わないんですかね。


安倍総理、民進党なんか相手にすることないと思いますよ。だって、護憲の党公明党と、長く連立政権組んでおられるじゃありませんか。これを誰も『野合』なんて言いませんね。



あたかも共産党がくっついたら、民進党がおかしくなるかの余計な心配をされていますが、ご自身を振り返れば、ぜーんぜーん心配にはおよびません。公明党がくっついた、支えたからと言って、自民党、憲法改正を諦めたわけではないですね。集団的自衛権もお好きなようにできましたし、安保法制も確立しました。民進党だって大丈夫ですよ。舛添騒動に便乗して、また、他党のことを心配するような素振りを見せて、選挙の争点隠しなんかしなくても。