渡りに船

2015年4月8日
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世の中には、渡りに船とばかり、本当の意図を隠してある出来事を利用して、自らの目的を実現してしまうことがあります。

先日ある国政政党の衆議院議員が、国会の本会議を体調不良で欠席した直後に旅行したとして、この政党の最高顧問が、議員辞職をすべきと意見したことが報じられました。

予算の成立が決議される日で、特に衆議院議員にとって重要な日に欠席しておりながら、その直後に私的な旅行をするのは社会人失格で、国民に対して説明がつかないと、この最高顧問はお怒りでした。

これに対しては、議員の公休である日曜日に旅行したことは問題ではないとの同僚議員の弁があります。

余談ですが、この議員、本当は、秘書のガードのもと、旅行先の温泉で、病気療養していたのかもしれません。それはそれとして、この衆議院議員は、当選2回で年若く、この政党によると、これまでもいろいろ問題があって、地元の議員団から指導を受けるように注意していたと言うことです。

この議員、辞職すべきでしょうか?辞職したらどうなるのでしょうか?

答えは、この政党の中から、先の衆議院議員総選挙で比例代表候補として次点で落選した方が、繰り上げ当選となります。

つまり、補欠選挙は行われず、この政党の議席は維持されます。

要は、この政党の看板?として比例区で当選したものの、素行不良か能力不足か、はたまたボロがどんどんでる前に、なんとかのシッポ切りなのかわかりませんが、この政党内での『首の挿げ替え』をしたに過ぎません。

国民に対する説明責任なんて、国務大臣とか政党の重鎮でもない野党の二年生議員に求めるのは、大仰に過ぎるのではと思います。

この政党のお膝元で、問題の議員の地元となる地域では、新しい都市構想が大きなテーマになっていると聞きます。

近々地方選挙が行われます。最近国会の委員会で、「結婚して子どもを産まないとダメだ」とか、「日教組!」などと不規則発言が相次ぎました。

この議員、地元で地方選挙の応援演説などしていると、「温泉旅行!」なんてヤジられることを恐れて選挙、そして都市構想に影響しては困ると判断した最高顧問の政治的決断では?と思ってしまうのは、政治的素人のケチな深読みなのでしょうか?