ドイツが学んだ3.11

2015年3月18日
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今年も3月11日が来ました。私が子どもの頃は、9月1日が防災を意識した日でしたが、1月17日そして3月11日が、これに加わりました。

各地で防災訓練、そして、慰霊の集いがありました。

東日本大震災とこれに続いた福島第一原発の事故は、どれだけの人に苦しみを齎したでしょう。

よく天災と人災が比較されますが、地震津波と原発事故は、同列に扱うことはできません。
ある番組で、震災の被害者としての思いは被災者皆同じ、だが、原発に関しては、同じではないとの指摘がありました。

原発事故によってふるさとを奪われた人の中でも、原発再稼働容認から即時廃炉とすべきの意見があり、まして国のエネルギー政策、特に原子力利用の是非に関しては、様々な意見があるからです。あの日、あのときの政府の対応を徹底的に批判した政党が、絶対的安定多数を得て、原発再稼働を進めているのですから。

被災者間の意見の相違から、対立が起きなければと願います。こんな日本国内の様子を見て、この時期日本を訪問したドイツのメルケル首相は、不思議に思われたかもしれません。

ドイツは、国のエネルギー政策を、原発ゼロに転換したことが知られています。
その理由についてメルケル首相は、「日本で起きた福島第一原発の事故」を挙げました。
どれほど安全性を言ったところで、あの事故により原発の安全神話は崩壊した、ひとたび事故が起きたときどんな被害影響が出るか、ドイツは学んだと仰るのでした。

これ、皆さんどう思われますか?

端的に、メルケル首相は、「なんで日本人はまだ原発やってるの?」と不思議に思われたのではと言う意見を以上に、あるいはメルケル首相に、我々はバカにされたと感じられた方もおられるのではとも思います。

メルケル首相に『バカにされた』と感じた新聞社を見つけました。

「ドイツは過去と向かい合った」として、ナチスの戦争犯罪を憎み追及し、また謝罪したとのあのくだり、『ナチスドイツと日本は違う』のだそうです。
ナチスは、ユダヤ人を組織的に殺戮したが、日本では一部の兵隊が不埒な行動をとったが、組織的に民族を迫害したのではない、メルケル首相は『ナチスと日本を混同している』のだそうです。

これ、本当に市販されているある新聞社の論評ですよ。

確かに日本は、『民族対立』から中国などに『進出』したのではないでしょう。
また、現に『不埒な行動』をしたのは兵士です。組織的ではない、軍がやらかしたのではない……。なるほど。バカにされたと思ったら、こんな反論もあるのですね。

さて、メルケル首相は、こんな反論に対して再反論するでしょうか?

私は、バカな人に対してバカと言っても意味がないと思っています。
メルケル首相は、日本人は、学ぶ力があると思っておられるからこそ、原発再稼働と言う不思議な光景について、意見を述べられたのだと考えます。


私も日本人は、賢明な民族だと信じております。

これ、愛国心?