春に浮かれて

2015年3月26日
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だんだん暖かくなって来ました。

春と言えば花と言われるくらい、花は春の結び付きは強いと感じます。

 

春風につい良い気分になって、春の歌など歌いたくなる、なんとなく浮かれた気分になるのは禁物です。

春のうららの隅田川~~ 春高楼の花の宴~~ また、桜、桃、杏など、花見が盛んになり、この時期の色はピンクの感があります。でも、世の中で『ピンク』が好きとはなかなか言えるものではありません。

また、花見には酒がつきものです。でも、夏はビアガーデン、秋はスポーツで汗をかき、冬には鍋をつついて忘年会に新年会と、結局年中アルコールが離れません。であるがゆえに、春だ春だと酒に浮かれてはならないと言うことでしょう。

 

これは、最近のきさらぎ法律事務所福本悟の業務に関しても、反省しなければならないと述感するところであります。

 

例えば、マッサンを理由に北海道まで行って、結局はウヰスキーをタダ飲みしただけではないかと言う批判と反省です。

 

そんな思いでおりますとき、良い香りがして来ました。沈丁花(ジンチョウゲ)です。

きさらぎ法律事務所の玄関前に、ビルオーナー様が綺麗に丁寧に育てておられるのです。

でも、沈丁花の芳香の匂いは、ホントどこからともなく漂ってくるようです。これ、原産地は中国で、育てるのは難しいと聞いたことがあります。

あの芳香は、なかなか沈丁花の匂いだと気づかないようです。私も数年前まで、遅咲きのツバキかと思っておりました。 でも、沈丁花のピンクかかった赤い実は、有毒だと聞きました。良い匂いに釣られて深入りするとケガをすると言うことでしょうか?

 

やはり浮かれてはならないと言うことです。

 

そして、忘れもしない『あのとき』も、まだ沈丁花とは知らずに、この匂いを私はある場所で嗅ぎ取っていたのでした。

4月1日は、エイプリルフールです。この日は、私にとって生涯忘れ得ぬ日でもあります。昭和60年4月1日、司法研修所の卒業試験の『刑事裁判』の科目で落第したのです。

そしてその日まで、検察官となることしか考えていなかった私は、27歳にして人生の大転換を迫られたのでした。東京弁護士会に弁護士登録したのは、この年の7月でしたから、3ヶ月で弁護士になったようなものです。

 

春になり、花が咲き、良い匂いが漂ようこの時期、私は苦渋を舐めた若かりしあの時をいつも思い出します。

浮かれてはならない!そして、あれがあったからこそ今の自分がおり、依頼者の辛い厳しい状況を受け止め、ともにしあわせのため進んで行きたいと言えるのだと思っています。

 

今年も春が来て、30年経過した4月1日がやってきます。エイプリルフールと言う言葉は、いつになつても好きになれない自分がおります。