9月1日に向けて、大人たちが考えるべきこと

2015年8月27日
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お盆休みが終わった8月17日月曜日、憂鬱な気持ちで通勤電車の人となった方も多いのではないでしょうか。

月曜日は、なかなかエンジンがかからない、日曜日の夜は、『嫌だな』と感じる時間帯なのだそうです。自営業、自由業、『暇人』となった私は、月曜日がいちばんやる気満々、反対に金曜日は、『ああ疲れた。土日にやればいいや』と言い訳して結局何もしない、ダラダラしている曜日となっているようです。

このお盆休みの間に、家族で帰省や旅行に行かれた方々は、前年を上回ったようです。JR等の鉄道利用者、また、各地を結ぶ高速道路の利用状況は、まだ数字の集計が出ていないのですが、航空各社のお盆期間中の利用状況が、発表されていました。

国際線では、ロードファクター(座席利用率)は、JAL、ANAともに90%に迫る勢いだったそうで、お盆期間とされる8月7日から16日までの座席利用率は80%であり、ピーク時には、ほぼ100%を記録したようです。最近堅調なLCCは、いずれも座席利用率は増加したと報告されているようです。

この夏、お父さんお母さんと楽しい時間、家族団欒できる子どもたちはしあわせです。

しかし、さまざまな事情から、親にも言えず、あるいは親にも見向きもされず、人知らず辛い思いをしている子どもが居ることを、忘れてはなりません。

私が子どものころ、9月1日から二学期で、教師から各々『夏休みの思い出』を述べるよう言われたものです。

9月1日は、なんの日でしょう。『防災の日』と出てくると思います。それはそのとおりです。でも、ある調査によると、悲しい数字が出ているのです。まさに夏休み明けがきっかけとなったのだと思われるのです。


それは、子どもが自ら命を絶つ日として、9月1日が最も多い現実であります。

内閣府が、1972年から12013年までにとった統計では、この間自殺した子どもの総数は1万8048人で、そのうち9月1日が131人と突出していたことが明らかになりました。因みに、2番目3番目は4月のある日で、9月2日と8月31日がこれに続き、90名を超える痛ましい数字となっているのだそうです。夏休みや春休みが終わると、自殺者が増える傾向が顕著です。

内閣府は、生活環境が大きく変わり、プレッシャーや精神的動揺が生じやすいと結論づけております。それはそうなのかもしれません。ですが、そんな傾向がわかっていたのに、なんか他人事のように聞こえるのはどうしてでしょう。周囲は、何かの異変やSOSを感じとらなければなりません。

そんな思いでおりましたら、ある新聞社編集者の『ひとりごと』のコーナーに、『問い質すのではなく、問い掛ける』ことが述べられていました。それは、打ち明けやすいように寄り添うこと、『辛いときは、思いっきり泣けと力強く言ってください』『無理やり良いところ探して褒めてあげてください』と専門家の言葉を紹介してありました。

私は、大人たちの悩み事を聞き、法的に対応して差し上げる立場です。悩んだだけ思いっきり泣いても良い、思いっきり相手を罵倒しても良い、全部弁護士である私が引き受けると申します。また、依頼者の相手方に対しても、ガス抜きし、葛藤を取り除いて欲しい、言いたいことを言い、聞いてもらう必要性を申します。人間は、ひとりでは生きていけない、また、寂しい生き物です。みんな話を聞いて欲しいと願っているのだと思っています。

私が弁護士になったとき、『話上手より聞き上手になろう!』と志を立てました。さて、どうでしょうか?これまたみなさまのご意見ご批判をいただきたいと思うところです。