スポーツには誤審はある、しかし誤審があってどうする、どうなるかが若者の人生に関わるのです。

2016年8月2日
テーマ 
先月31日、全国高校野球選手権大会、甲子園への出場校が出揃いました。新顔あり、伝統校あり、ブロ野球界から指名を受けるであろう選手を擁するなどの強豪校あり、楽しみですね。高校球児たちの真摯な熱い闘い、全力プレーを期待しています。でも、観戦する人もそうですが、熱中症等にならぬよう、体調管理にご注意ください。

甲子園出場校は、北海道と東京以外は、各府県に1校です。中には200校近くの参加校がある県もあり、トーナメント式ですから、ある県ではシード校であっても県大会優勝、すなわち晴れの甲子園出場が決まるまで、7試合程度は勝ち続けなければならないと言われます。


炎天下の中、鍛え抜いた若人たちでも何があるかわからないのが予選会、今年も強豪校が甲子園出場を阻まれた例は、幾つもあるようです。そんな中、厳しい戦いを制した晴れの代表校には、お祝い申し上げ、この先の活躍を期待したいと思います。

甲子園大会もそうですが、負ければ終わりのトーナメント式ですから、選手はもちろん、学校関係者やファンも必死です。そんな彼らを思うとき、毎年のように、『誤審』があれこれ言われます。私が報道で知った限りでも、誤審かどうかは別として、3例が挙げられています。

そのひとつめは、確かに誤審と言うか、審判団の判定自体は正しかったとしても、野球ルール上審判の勘違いで、重大な局面が変わったと言うケースです。

それは2点差で迎えた9回の裏2アウト満塁の場面で、打者が2塁打を打ったと思われたところ、この打者に対する投球は、投手のボーグだとして、審判は打者が打つ前にボールデッドになったとして、各ランナーの進塁を認め、この打者の打席を続けたと言うものです。その結果、3塁ランナーの生還は認められて1点は入りましたが、仕切り直しとなったこの打者、結局三振を喫し、1点差で敗退したのでした。

野球ルール上、ポークであっても、その投球を打った打者が、ボークすなわち各ランナーの1つの走塁以上の結果を出した場合は、こちらを優先するとの野球ルールがあるそうです。そう言えば、スポーツにはアドバンテージとかバスケットカウントなんてルールがありますね。

従ってこのケース、例えポークであっても、打って2塁打となったのであれば、そちらを優先しなければならないはずです。そうすると、2点入って同点となり、次の打者の打席となって試合は続行された、すなわち、少なくとも『三振』で試合終了にはならなかったのです。これは、審判団がルールを理解していなかったと言わなけれななりません。

勝ち負けにモロに影響したのが先の例だとすると、甲子園行きが決まったと思いきや、これを逃した『事件』が起きています。場面は決勝戦、1対0で迎えた9回表、ワンアウト1塁で打者が打った打球が投手の前のゴロとなってダブルプレーでゲームセット、勝ったと信じたチームは、マウンドで指を突き出し歓喜の輪……だったのです。

ところが、攻撃側のチームが、打った打球が打者に当たって投手の前に転がったとアピール、ビデオで確認するなど審判団で協議した結果、確かにそのとおりでありファールと判定が変わったのです。そして再開された試合でこの打者はヒットを放ち、その後連打が続いてこの回4点が入って試合はひっくり返り、いったんゲームセットを言い渡されてきたチームが勝利して、甲子園を掴んだという結末です。

こちらは、『誤審』ではなく、ある意味審判団は勇気があったとも言えましょう。しかし、いったんゲームセットと思って歓喜した一方のチームは、やり直しで、もはや心が折れたことは否めないでしょう。もちろん緊張感を失わず、最後まで気力を持ってやり抜いて勝利したチームは、称えられるべきです。それにしても、なんとも気の毒な後味が……の結末でしょう。

でも、この試合の両テーム立派です。負けた方のチームは、自分たちは精一杯やったとして勝ったチームを称え、勝った方のチームは、負けた方のチームを慮って素直に勝利を喜べないが、県代表として、かのチームの分も、甲子園で全力を尽くすことを述べていました。これでは外野はあれこれ言えませんね。これだから高校野球は人気が衰えない、青春は素晴らしいと言われるのでしょう。

3つめは、こちらは青春は素晴らしい?なのか議論が出るケースです。こちらも同点の9回、ワンアウトでランナーが3塁にいた場面、投手が渾身を込めて投じたボールは、インフィールドフライとなって塁審はアウトを宣告、問題はここからでした。インフィールドフライでバッタアウト、ツーアウト3塁となったところでチョット間が空いたのか、3塁ランナーがホームインして得点が認められ、サヨナラ勝ちでゲームセットとなったのでした。

これは、アウトが宣告されて自然に?タイムがかかったと勘違いした守備についていたチームの隙をついて、ホームに駆け込んだ3塁ランナーの好プレー、おそらく冷静なベンチワークだったのでしょう。ボカンとしてサヨナラ負けが理解できない守備側のチーム、特にエースピッチャーは、呆然として試合終了の挨拶もままならない様子で、何か割り切れない感です。

こちらは、誤審でないのはもちろんです。守備側のチームが、ルールを理解していなかったというよりも、ルールは理解していても、ひとつアウトにして、チョット緊張感が抜けたのかもしれません。

これも、高校生ならではのこと、私は、このこと自体は責められないし、ましてルールに従って好走塁をした相手チームは、ズルいなんて非難は全くの的外れ、こちらも必死にプレーしたのであり、これまた高校野球らしいと言えます。

これらから学ぶことは、ここでの勝負は、これからの人生のひとつのプロセス、これを糧に勝ったと思える人生を送ることの大切さでしょう。ここに挙げた例、やろうと思ってできることではありません。


今でこそ外野は誤審がどうのとか、フェアプレーがどうのとか勝手な解説をしています。どうか高校生のみなさん、外野の声に惑わされず、これまでやってきたことは間違いではないはず、結果は人生のどこかで必ず現れますから、自分を信じ、仲間を信じて、一生懸命やり遂げてください。スポーツっていいな、青春っていいなと思う中年男?のひとりごとでありました。