夏休みに入って混雑する東京駅新幹線ホームからのひとりごとです。

2016年8月3日
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きさらぎ法律事務所が新宿にあることもそのひとつの理由ですが、私は、あまりJR東京駅で乗降したことはありません。

東京駅は、東海道新幹線が開通する前までは、省線電車と言われた旧国鉄の山手線、京浜東北線、中央快速線のほかは、東海道本線横須賀線があり、始発駅でした。ローマ中央駅に似ている上野駅が、かつて北の玄関口、東北の匂いがすると言われたのに対し、高度経済成長期に、太平洋ベルト地帯を走る東海道新幹線の登場により、東京駅は、『ひかりは西へ』のキャッチフレーズとともに、関西中京等の都市圏への始発駅の感を呈するようになっていたと思います。

その後東海道山陽新幹線が博多まで開通し、さらに東北秋田山形新幹線は、上野駅から東京駅が始発駅に変わり、上越長野北陸新幹線も開通して、東京駅は、北海道北陸へ向かう始発駅ともなりました。
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さらに近年、上野東京ラインなる路線が通じて、神奈川県静岡県から、東京駅上野駅を通って埼玉県栃木県群馬県茨城県まで直通電車が運行され、東京駅は、始発駅ではなくなった感があるのです。

それと、私にとって大きいのは、湘南新宿ラインの開通です。事務所から横浜以降、浦和以降に行く場合には、今ではいずれも新宿駅から乗車します。また、私の場合、ある理由から、大阪より先には航空機を利用します。秋田山形や小松金沢にも、時間が合う限り航空機で参ります。そんな具合で、東京駅で乗降する機会はトンと少ないのです。あるとすれば新幹線で、それも、『そんなに遠くに行かない場合』となるのです。

かなり前、新幹線と言えば東海道・山陽新幹線がメインの時代、各都道府県知事が、皇居に馳せ参じるとした場合、存在する公共交通機関を利用して、数字の上で、最も時間を要する都道府県はどこか?とやっていました。
これは、航空機も新幹線もない地域だろうと想像がつきます。当時の正解?は、長野県でした。地図を見るとチョット意外な感があります。でも、東京にいる私の勝手では、新幹線や空港がない、今でも『乗り換え』を要する和歌山県とか滋賀県が、遠く感じられるのです。

そんな意味では、東京駅を始発駅にして、各地に新幹線が網羅された現在では、かなり様相が違うでしょう。当然長野県は、『いちばんの座』を降りています。北陸新幹線が金沢駅まで開通し、金沢をはじめとする北陸方面への旅行者が増大したと言われます。確かに航空機嫌いの方は少なくなく、また、空港から市内までの移動が面倒の向きもあって、新幹線開業は、人や物の移動に影響を齎したと言えるでしょう。
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ちなみに、北陸新幹線開通により、今度は長野県は、『通過地』となったと、その経済効果をより期待する声が上がっているとお聞きします。

さて、今日は、東京駅から新幹線で長野駅に向かいました。東京駅新幹線ホームは、夏休みの8月、家族連れで混雑しています。お孫さんとの旅行なのか、慣れない手つきで、新幹線をバックに写メしている高齢の方もられます。新函館北斗行き『はやぶさ』は、既に完売なのだそうです。また、お弁当屋さんの前には、長蛇の列です。これまた旅の楽しみです。

そんな中で、そこは東京駅、出張族もちらほらその姿が見られます。東京駅新幹線ホームも、東海道・山陽新幹線と東北秋田山形新幹線上越長野北陸新幹線の違いはあるものの、いろいろな方面に行く人たちが、同じホームに居合わせるのは、私が羽田空港で見かける風景と同じです。

昨夜から関東地方は、雷を伴う豪雨に見舞われました。今日東京駅から旅立つ人々が安全に、楽しく目的地に行って帰ってくることを願い、このところ続いた東京駅からの新幹線に乗車した雨上がりの朝でした。